国鉄 スハ32系客車:スハ33形(東北本線)
スハ32系は、スハ32系は、昭和4年から製造が開始された戦前型の客車群で、その分類は多岐に渡っています。
第二次世界大戦を挟んで様々な形式が誕生していますが、昭和40年代になると老朽廃車も進み、種類も大幅に整理されてきました。
晩年まで営業車として残ったものはスハ32・スハフ32を中心とする車両ですが、中間車であるスハ32のうち、他の形式の改造による自重増を回避するためにTR23を供出し、形式をスハ33としたものがあります。区分としては2種類が存在し、TR40Bと交換したものが0番代、TR47と交換したものが1000番代となっていました。
改造は合計で153両となっており、旧型客車全体からすればそれほど多くはなかったため、目にする機会も少なかったと思います。さらに、台車を見ない限りはスハ32と区別が付かないため、記録するのは難しかったかもしれません。
そんなスハ33ですが、過去に撮った写真の中に偶然ですが2枚だけ写っていました。

撮影年月日 撮影場所不詳 スハ332689
中学生の時、実兄と2人だけで田舎へ行ったことがあり、早朝の121レを撮影したものではないかと思われます。ホームが低いことから交流区間、おそらく、黒田原か泉崎辺りで通過待ちでなかったかと記憶しています。
この写真を撮ったときにはスハ33という形式が存在したことは知らず、数年後、ガイドブックで台車の違う32系があることを知りました。
サイドから撮影していたため形式番号がはっきりと写っており、ホームが低いために上部だけですが台車の違いも判ることから、良い記録になったと喜んだものでした。

昭和55年頃 黒磯駅にて
こちらは黒磯駅での乗り継ぎの際に撮影したもの。
サイド気味ではなかったために番号は判別せず、スハ32だとばかり思っていましたが、ホームの隙間から見える台車を見ると、やはりTR40かTR47と判るようなものでしたので、こちらもスハ33であることが判りました。
磐越西線などでも良く目撃しましたので、おそらくは郡山に何両かの配置があったのではないかと思われます。
しかし、他に形式写真を撮ったものはなく、意外にもスハ32の写真は見当たらないようです。


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