キハ80系 キハ81:特急「ひたち」
先日ご紹介いたしましたキハ81系に関連し、金町のHさんからまた貴重なお写真が届きましたのでご紹介させて頂こうと思います。
東北初の特急「はつかり」用として誕生したキハ81を含むキハ80系は、東北本線の全線電化開業後、秋田特急「つばさ」2往復のうちの1往復用として転用されます。
しかし、その活躍は1年に留まり、昭和44年10月には上野から羽越本線経由の秋田行きの特急として初めて設定された「いなほ」用に再転用されました。
さらに、「いなほ」編成はその間合い運用として、常磐特急「ひたち」にも使用されるようになりました。

昭和44年10月28日 松戸〜金町間にて 上り「ひたち」
常磐線を往くキハ81を組成した特急「ひたち」。常磐緩行線開通前の複線時代だそうです。
運転開始から昭和47年3月までは7両編成だったようです。
両先頭はキハ81で、手前から2両目は屋上に水タンクを持たない初期のキロ、3両目はキサシの形状ですが床下から見て動力化されたキシ80900と判る車両で編成されています。今では模型からしか推測できない時代の列車ですが、実際の写真を見ることによって模型の出来栄えを再認識できる、貴重な記録ですね。
なお、昭和47年4月から電車化されるまでの半年間は、キロ80から先頭車化改造されたキハ82900+キハ80を組み込んだ9両で組成されていました。
手前の立派な道路は国道6号線ですね。私も仕事の時に間違って1度だけ通ったことのある場所です。30年ほど前の話ですが、その時と全然変わらない風景です。
(金町のHさんのコメント)
「常磐線金町〜松戸、複々線化の前に古い方の江戸川橋梁の架け替えに伴い
現在の緩行線だけで複線運行をしていた時代のものです。
国道6号バイパスもできたばかりで、車も少ないのでそれも強調したかったんだろうと思います。」
画像の大きさの関係でちょっとだけトリミングさせていただいてしまいましたが、鉄道以外の風景の取り込みも、その時代・世相を表現する大事な情報だと思っていることは過去にもお話させていただきました。
既に50年も前の出来事ですが、風景はあまり変わらずとも、鉄道を含め、社会の情勢は本当に大きく変化してしまいました。
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