国鉄 ホキ2200形貨車
ホキ2200形貨車は、国鉄時代の昭和41年に登場した粉粒体農産物を輸送するために登場した貨車です。
ホキ2200の登場により、それまで穀物等の原材料輸送は袋詰めで行われていたようですが、効率性からバラ積みできるようになりました。
積荷の比重が軽いことから建築限界をいっぱいに利用した卵型の断面となり、ホッパー内の温度上昇を防止するために塗装をクリーム色に、さらに遮熱板を取り付けた独特のスタイルとなっていました。
主にビール用の大麦輸送などに使用され、その汎用性から全国各地で見ることができました。
また、黒やとび色で占められる貨物列車の中でも、クリーム色の車体が大変良いアクセントとなっていました。
ホキ2200は、KATOの中でもかなり昔に製品化されており、古参の貨車となっています。
我が家の在庫には2種類のナンバーがあり、商品番号・ケース形状・インサートは全く同一ですが、左側が
オホキ13008、右側がホキ12580となっています。現在の同社HPの見本がホキ12580であることから、左の
オホキ13008が再生産前の車両であると思われます。
台枠・手すりの色調は同一ですが、ホッパー本体の色味が違っており、以前の車両は色が抜けた感じで台枠その他の色調とズレがあります。
ホキ2200に関しては車両延長が大きいため、「
オホキ」の表記が正しいものであり、12580はエラー品となります。HPの見本もそのままであり、20年以上もこのエラーのまま放置されているのも酷いですね。
昨今、この手のエラーに厳しい消費者ですが、この点について騒ぎになっていないのは不思議な気がします。
ハンプから散転されるホキ2200
私が居た大宮操車場おいても、見ない日は無いと言うくらいメジャーな貨車でした。
1両単位で運用されているものもあれば、3〜7両程度を従えているものなど、模型運転ではどのような組成でもバリエーションに違和感はありません。

昭和56年3月13日 新得〜落合間にて
操車場ではバラバラに分解され再組成されますので、どんな編成に仕立ててもOKです。

昭和60年8月25日 栗橋〜古河間にて

昭和60年10月頃 蓮田〜東大宮間にて
59・2貨物大合理化後は、ほぼ専用貨物のような編成になったようですので、こんなのも良いかもしれません。
ここでちょっと豆知識・・・
ホキ2200って、動き出すと鈴のような音が聞こえるのって知ってますか?
ホキ2200は、TR211(←初期車はTR207から改造)というコロ軸受けの性能の良い台車を履いていました。
貨車はその目的から、ドアやアオリ戸などの可動部分が多く、走行すると何かしら音を発します。ガタガタと。
しかし、ホキ2200に関しては、人が歩くくらいのスピードでは、まったくと言って良いくらい、音がしないのです。
その代わり、ゆっくり動き出すと「シャリ〜〜〜〜ン・・・・・シャリ〜〜〜〜・・・・」と聞こえてくるのです。ソリの鈴の音がゆっくりとなる感じをイメージしてください。
このことに関しては、ネットで調べるも触れているものが見つかりません。なので想像になってしまいますが・・・
台車性能が良く、しかもガタつく構造がないので、無音のまま低速で転動してしまっても気づきづらい。このことは、激突や脱線、死傷事故にも繋がり兼ねないため、車軸に何らかの音の出る装置を添架している。
ということではないかと思います。
確かに、夜の入れ替えでは他の番線の入れ替えが終わったとたん、静寂になります。この「シャリ〜〜〜〜ン・・・・・シャリ〜〜〜〜ン・・・・・」の音を頼りに仕事をしていたシーンは何回もありました。
多分、通常の運転速度だとこの音は周りの貨車の音に掻き消され、聞き分けるのは難しいと思います。まあ、今となっては検証のしようもありません。
模型でも再現してみたいギミックですが、さすがに1/150の世界では無理でしょう。
ともかく、模型で貨物列車を再現するなら、是非活用していただきたい貨車です。
ちなみに、同類の私有貨車でホキ9800という貨車も結構見掛けました。キリンビールだったと思いますが、少し角張っていて、台車も古いタイプのものでした。鈴の音も聞こえなかったと思います。
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